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前回の記事に記録し忘れたけど、

パスポート再発行の申請をするまでの手順は、意外と多かった。

 


+ + + + + + + + + +


警察に紛失届を出したら、すぐに領事館へ行くのだと思っていたけど、

実際は、その紛失届を持って、

紛失した市の[公安局出入境管理局]というところへ行かなくてはならない。


そこで、正式な[パスポート失効]の手続きをして、

初めて、再発行の手続きができるようになる。

 

樟村派出所のお巡りさんたちも、その辺のことはよく知らなかったらしく、

もし領事館へ問い合わせをしていなかったら、

知らずにその手順を飛ばして、広州まで無駄足を踏むところだった。

 

----------------------------------------------------------
 

東莞市の 公安局出入境管理局での手続きも終えると、

もう夕方になっていた。


東莞市から広州市の中心までは、70kmくらいありそうだったので、

明るいうちにつくのは無理そう。



けど、明日の朝一番で再発行をお願いしたかったので、

少しでも近づいておきたい。



お世話になった樟村派出所のお巡りさんたちにお礼を入って、

広州市にある日本領事館を目指し、出発した。



 

自転車に乗っていると、いろんなことを考えるものだけど、今日は、

盗難のこと、時間のロスのこと、まだ腰の様子がおかしいこと、

悪いことばかり考えてしまう。

 

最近、運がないなぁ。

 

暗い気分で走っていた。


 

1時間ちょっと走っただろうか。

 

一台の警察車輌が抜いていき、前で停まった。



運転席を見てみると、

さっきまで、いろいろと世話をしてくれたお巡りさんだった。

 

[いたいた、探したよ。]

 

あれー!?どうしたんですか??

 

[自転車を車に乗せて、派出所へ戻ろう。明日の朝、広州まで車で送ってあげるから。]

 

え!?それはうれしい!!

 

提案の内容もだけど、

わざわざ、車で追っかけてきてくれたことが嬉しかった。


派出所でやるべき手続きは全て終わったので、

本来ならばもう自分は、彼らの業務とは関わりがないはずである。

わざわざ、俺のことを心配して来てくれたようだ。 



暗かった気分が、パッと明るくなった。






車に乗って、さっき出発したばかりの樟村派出所へ戻ってきた。


さっき、あんなにありがとうを言ってお別れしたのに、

さっさと戻ってきたので、なんだか恥ずかしい。



[明日のこと、ありがとうございます。]


とお礼をいうと、


[再発行まで3日かかるんだろ。その間はどうするんだ?]


と聞かれた。


 

そこまでは、まだ何も考えていなかったけど、

広東省の省都 "広州"なら、退屈はしないで済みそうだから、

広州で待とうと思う、と答えた。


すると、


[東莞市で待ってもいいんだぞ。ここなら、困っても俺たちが助けてやれる。]


 

そんなことを言われた。

 

ますます、うれしかった。

 

自分は、油断して盗難にあったバカな外国人なのに、

そんなに気遣ってもらえるなんて。

 


広州で、やりたいことが特にあるわけではない。


こんなにいい警察官たちとの出会いを、大事にしたいと思い、

明日は、広州で申請だけしたら、


そのまま、また東莞へ戻ることにした。

(*あとでわかったけど、この男気のあるおっちゃんが副所長だった。)




[よし。じゃあ、今日はもう旅館へ行って寝ろ。車で連れていくから。]


 

おお、それもまたうれしい。


パスポートがないから、今は宿に行っても泊めてもらえない。

今晩も警察のベンチで寝かせてもらおうとお願いするつもりだったけど、

警察官と一緒に行けば、きっと泊めてもらえるだろう。

 

派出所のお巡りさんたちに、またお礼を言って車に乗った。


さて、どこの旅館へ連れていってもらおうかな。

安いところ見つけくちゃ。。。

 

そう思っていたら、

デパートのようなビルの前で車が停まり、降りろと言われた。


え?ここ?


ビルの正面には、"JUSCO"と書いてある。

 

ははは。

中国でジャスコ、久しぶりに見た!

 (でも、なんでここ??)


 

二人の警察官は、建物の中へ歩いていく。


エレベーターの前に着くと、ジャスコの上の階は、



"汇都酒店(Grand Capital Hotel)"



となっているのに気がついた。

まさか、ここに泊まれって!?


*中国の宿の中で"酒店"は、最高ランクである。

一方、俺が普段泊まる"旅館"は、最低ランクの安宿。



["旅館へ連れていく"って言われたから、安心してたのにナ。]

 


あの。。。あんまりお金ないんですけど。。。



 

そう伝えると、


[大丈夫だ。お金はいらない。]

 
とお巡りさん。
 

へ? どういうこと??


 

全く理解ができないまま、一泊200元(約2500円)もする部屋へ案内された。

シングルベッドが一つに、ダブルベッドが一つ。

もちろんトイレシャワー付きで、ソファまでついている、立派な部屋だった。

(二日前に停った旅館は、一泊30元である。)





[それじゃあ明日、朝9時に迎えに来るから。]



それだけ確認して、二人は派出所へ帰っていった。


 

訳がわからなかった。


 

もう関わらなくてもいい人間に、送迎の約束をしてくれ、

こんなに立派なホテルまでタダで用意してくれるって。。。


そういう詐欺かな??

 

でも、相手は警察だし。。。


いや、でも中国ならありえるかも。。。??



 

いやいや!

あんなにいろいろお世話してくれた人たちを、今さら疑いたくはない!

 

ちょっと考えてもわからなかったので、

もう考えないことにした。



 

お金は無事に戻ってきたんだし、

もし騙されてるんだとしても、もういいや。

 

それより、このヘンテコな展開、

だいぶおもしろいんじゃないだろうか?? 笑


 

昨日は、警察のベンチで犯罪者を眺めながら寝てたのに、

今日は立派なホテルで、ビール飲片手に映画を見て寝てる。
(下がジャスコなので、超便利。)



最悪な気分の夜と、最高な気分の夜。

24時間後のギャップがすごい。



 

何か裏があるような気がしてしょうがないけど、

とにかく、今は楽しむことにした。


楽しむ気分になれただけでも、よかったし!

 

実に妙な展開だけど、おもしろい!

 



 

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