「うわ~、もしかして…。今日も停船かもなぁ。」
更にもう一日、足止めを食らうんじゃないかとドキドキしながら、
朝8時15分にターミナルに到着。
すると、昨日よりもターミナルにいる人の数が多く、
チケット売場の列も長かった。
「やった!今日は、ちゃんと運航してる!」
ようやく、中国を出発できることになった。
船賃は、「馬尾 - 馬祖諸島(南竿島)」の往復で、560元(約7000円)。
台湾を2週間くらい旅して、また同じ船で、ここへ戻ってくる計画。
復路のチケットは、一年間有効なので安心だ。
チケットを手に入れ、早速、出発ロビーへ。
いつもならここで、自転車から荷物を全部下ろして、
全てX線検査に通さなくちゃいけないんだけど、
なぜか「そのまま行け。」と言われ、ノーチェックでパス。
金属探知機すら、通らなくてOKだった。
荷物検査の係員は一人しかいなくて、座って何か別のことをしている。
よく見ると、他の客も、検査を受けたり受けなかったり。
【ゆる~い、荷物検査(写真右側)だった】
だいたいが自己判断で、検査機の脇を勝手に通過していた。
中国は、いろいろテキトーである。 笑
出国手続きもさらっと終わり、船へ向かう。
【確かに小型船だった】
【中国と、一旦さようなら】
中国が港に掲げている「和平統一」と「一国両制」はつまり、
台湾に対して、
"ほんとは同じ一つの国なんだから、また一緒になりましょうよ。"
と呼びかけているもの。
しかし、 台湾側の港には、
【"枕戈待旦"とある】
これは、"槍を枕に日の出を待つ"と言う意味で、
「こっちは、いつでも臨戦態勢だ。」と、
中国を警戒していることを表している。
中国と台湾の関係(仲の悪さ)が伺える。
といっても、これが作られたのは60年以上前で、
今は、徐々に関係改善も進んでいるから、
こうやって外国人も"中国-台湾間"を、船で行き来できるようになったんだけど。
でも、両国間の関係は、まだまだ良いとは言えないらしい。
その辺も、台湾で聞いてみたい。
*10年くらい前、台湾へ行ったときに、台湾人の優しいガイドさんに、
「えっ。台湾って、中国の一部じゃないんですか?」
なんて質問をしたら、激怒された。
以来俺は、台湾の人は、中国人が大嫌いというイメージがある。
南竿島への航行時間は普通、90分のはずなのに、約2時間半もかかった。
小型船だし、風が強くて海が荒れていたので、
まるでテーマパークのアトラクションのように、
船はバッコンバッコン揺れ、最悪。
船酔いと闘いながら、寒くて狭い外の座席で、必死に寝ようと努力した。
帰りもこんな船旅かと思うと、イヤになる。
正午に、南竿島に到着。
入国審査のあと、荷物は全部X線検査に回された。
「え?着いてから検査するの!?」
って思ったけど、あっち側の検査の質を知ってのことかな?
台湾側は、キッチリしているようだ。
ここから台湾本島(基隆)への船は、午前9時発の一日一便なので、
明日の朝まで待たなくてはいけない。
ちなみに、今朝の基隆行きの船は"停船"となっていた。
こっちも、天候に左右されやすい、デリケートな運航体制らしい。
馬祖諸島は、台湾の有名観光スポットでもあるようだけど、
今はとても寒いし、どうせまた2週間後に戻ってくるので、 観光は次回に。
とりあえず、まずは今日の宿探し。
南竿島には、"飯店"(ホテル)か"民宿"というタイプの宿がある。
ホテルはもちろん高いけど、"民宿"も一泊2000円以上するようなので、安くはない。
島を少し走ってみると、人気のない空き地がたくさん見つかったので、
今日は、キャンプに決定。
島観光は後回しと思ったけど、明るいうちはテントを張れないし、
身体を動かさないと、かなり寒かったから、
暗くなるまで、南竿島を自転車で見て回ることにした。
【南竿島は、めちゃくちゃな急坂だらけで、移動が大変】
【対中国戦線の最前線の島らしい雰囲気】
台湾の軍隊が駐留しているので、迷彩服を着た軍人をたくさん見かけるし、
どこからか、ドンドンと大砲の音が聞こえる。
【馬祖諸島の景色】
それぞれの島が、思ったよりも近くにあった。
セブンイレブンが、島のあちこちにあり、中で座って休憩できるので助かる。
セブンでは、店員さんの
「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」を聞いて、
ちょっと感動してしまった。
中国には、店員のそういう応対は一切ないし、笑顔もない。
(店員の人柄が悪いのではなく、そういう文化ではないということ。)
この2ヶ月間で、「無愛想な中国的応対」に慣れていたので、
セブンでの、愛想のあるやりとりが、とても新鮮だった。
中国語を話していても、別の国に来たんだなぁという実感が湧いた。
台湾の物価は、日本よりも結構安い。
でも、激安だった中国から来ると、いろんなものが高く感じる。
とりあえず今日は、全部セブンで買って済ませ、侘びしい食事。
中国では、一日1000円の予算でもちょっとリッチな旅だったけど、
台湾では、またビンボーな旅生活になりそうだ。
南竿島の東部を見て回り、
人気がすっかりなくなった17時にテントを張った。
馬祖諸島は、冬は風が強くなるらしい。
明日は、ちゃんと船が出てくれるといいんだけどなぁ。
もしかしてまた、悪天候で足止めされるんじゃないかと、心配だった。
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*中国から一旦出たので、
FACEBOOKや自分のホームページ、掲示板などを、また開けるようになった!
掲示板にメッセージをくれていた、としゆきさん、大芽、返事が遅くなってごめんなさい!
台湾、めちゃくちゃ暖かいです♪♪♪
2ヵ月半ぶりの、半袖解禁で、笑いが止まりませ~ん↑↑(^m^)v
台湾のコンビニで、おにぎり売ってますよー♪
チンするお弁当のクオリティも高くて、おいしいです!
台北には、日本の飲食チェーン店がいっぱいあって、日本語の看板もあちこちにあるので、
なんだか日本にいるような気すらしちゃいます。
いろんなことが、中国と全っ然違って、またおもしろいです♪