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東城国際酒店(インターナショナルホテル)は、想像以上に豪華で立派な建物だった。

さっきまでいた街なかとはかけ離れた、洗練された雰囲気。

広いロビーには、きちっと身なりを整えた外国人ばかり。


そこへ、Tシャツ短パンサンダルのモジャ男が、警察官に連れて来られて、

支配人らしき人が、あわてて出てきた。

 


+ + + + + + + + + +

[国際電話をかけさせてやってほしい。]

 

警察官がそう伝えると、わかったと言って、

Business Centerという部屋へ、案内してくれた。


さすが、外国人が泊まる高級ホテルの職員は皆,英語がわかり、

事情を説明すると、すぐに理解してくれた。

さっきまでと違い、意思の疎通がスムーズなのが、ほんとに嬉しかった。




実家に電話をして,すぐにクレジットカードの停止を頼み、

とりあえず、カードの悪用による、被害拡大の心配はなくなった。

ひとまず安心。


 

そう思って、なにげなく荷物をチェックしていたら、
 

あ!


貴重品を入れていたビニール袋に、ほぼ全所持金が残っているのを発見した。

日本円/TC/外貨で、しめて約60万円。

全部、まだ入っていた。

 

た、助かったー。

 

ボロ袋に、いろんなレシートやらチケットの半券やらメモ用紙やら、

ごっちゃごちゃに入れてある中に紛れていたので、

きっと気付かれなかったのだろう。
 

パスポートと同じ袋に入っていた、現金900元(約12000円)は盗られていたけど、

犯人は、それで有り金全てだと思ったのかもしれない。

現金が残っていたことは、一番の幸運だった。

 




 

その後、盗難届を出しに、

東城国際酒店のすぐ向かいにあった、東城区の派出所へ。



 

また、ストレスフルなやりとりをしなくてはならなかった。


中国語で、事情を一から説明しなおし、

海外旅行保険が適応できるから、盗難届が必要だと理解してもらうのに、

2時間以上かかった。


なぜか?


いくらこっちがカタコトの中国語でも、相手に理解しようという意思さえあれば、

そんなに時間はかからない。

(筆談はできるし、そこまで中国語がわからないわけでもない。)


 

話が一向に先へ進まなかった理由は、

警察官の対応が、極めて怠慢で適当だったからだと訴えたい。



例えば、


[どこで盗まれたんだ?]


と聞かれ、


[大きな橋の近くの芝生だけど、橋の名前はわからない。地図を見せてもらえば、わかる。]


と答えると、


[地図はない。]


とだけ言われ、放置される。


完全に無視され始めたので、自分で現場付近の様子を絵に描いてみせると、


[これでは、わからない。]


で、また放置。


[ネットは使えないの?google mapとかは?]


と聞くと,


[ネットは使えない。]


で、また放置。


警察署に、ネットがないわけないだろーよ。
(そもそも、なんで地図もないんだ!)


 

もちろん、助けてもらいたいのはこっちだから、偉そうなことは言えないけど、

そっちだって、少なくともそれが仕事のはずだ。


もっと真面目に対応しろ!


と、イライラ。


 

隣の警察官が、スマホをいじっていたので、


[あれで地図が見られるのでは?]

 

と尋ねると,

 

[地図は見られない。]

 

うそつくな!!


(怒っても事態は好転しなさそうなので、こちらは終始無表情でこらえていた。)

 

ダメだこりゃ。

彼らには、俺を助けようと(仕事をしようと)する意思がない。



 

雨がひどくなってきたので、外に停めていた自転車を玄関先に移動した。


すると、自転車を見た警官たちが、[なんだ?なんだ??]と寄ってきた。


[お前、これで日本から来たのか?どれくらいかかった?いくらかかった?どこへ行くんだ?]

 

うんざりした。


 

でも、こちらは助けてもらう身なので、

イライラしつつもちゃんと対応した。

 
すると、

 

[今日は、派出所のベンチで寝ていきな。]


[腹減ってないか? 晩飯持ってきてやる。]

 

と言われた。
 


ありがとう。


でも、まず盗難届がほしいんだ。

 

そう伝えると、


[明日やってやるから、今日はゆっくり寝なよ。]


と言われて、やりとりが終了した。

 


ひどく雨が降っていたので、寝る場所をくれたのはありがたいし、

気付いたら、腹ぺこでもあった。


持ってきてもらった弁当を食べながら、

 

うーん。

 

と、考えた。

 

今日は、こっちも精神的に疲れていたので、

さっきまでは、向こうの対応に相当イライラしていたけど、

彼らも、そんなにイヤな人たちではないのかもしれない。

 

こっちがもっとちゃんと中国語で伝えられれば、

きっと、いろいろスムーズに進んだに違いない。

 

もうちょっと話せるようになれば、中国の旅は格段に楽しくなる気がする。


勉強しなくちゃなぁ。

 


物事を、いちいち日本の常識と照らし合せて考えていると、

中国の旅は、疲れる。

 






 

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これは名言だ!(笑)
日本の常識と照らし合せて考えていると、中国の旅は、疲れる。
これは名言だ!(笑)
まめぞー 2012/04/29(Sun) 編集
ははは。
中国へ行ったことのある日本人なら、きっと多くの人が同意してくれますよね(笑)
僕は、そうわかってはいても、まだいろんな場面でイライラしちゃいますが、
優しい人、親切な人にもたくさん出会えているので、
中国の旅も、おもしろいなと思えます。
誰か、一緒に旅する人がいれば、
小さなイライラも全部笑いに変えられるんですけどねー。笑
 【2012/04/29】
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