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9月14日(水) 【旅18日目】
 
  (その2)  
 
 
午後1時半頃、ミッキーとお別れして、
 
今日の目的地である、道の駅「伊賀」を目指して走り出した。
 

+ + + + + + + + + +
昼下がりの名古屋は、むしむしと暑かった。
 
 
名古屋から西へ進む道は、国道23号(名四国道)か国道1号(東海道)である。
 
去年は23号の方を走ったので、今回は1号線を走った。
 
 
1号線は、さすがに交通量はかなり多いけど、道幅は広くて、
 
歩道にも自転車が快適に走るだけの幅があったので、23号線よりも楽に走れたと思う。
 
 
 
途中で、1号線から25号線へ移り、奈良方面を目指す。
 
 
 
そして、道の駅「関宿」にたどり着いたとき、時刻はもう午後10時だった。
 
 
辺りは真っ暗で、今日はここでストップしようか迷ったけど、
 
道の駅「伊賀」までは、もうあと13kmだったので、
 
山道を進み続けることにした。
 
 
 
旧道の25号線には、車がほとんど走っていなくて、街灯もないので、道がほんとに暗い。
 
夜間走行時は、百均で買ったLEDライトを手に持って走っていて、普段はそれで十分明るいのだけど、
 
もう電池残量が少ないようで、今日は、頼りない光り方をしている。
 
 
半月よりは少し大きい、月明かりが頼りの夜間走行となった。
 
 
 
「暗いなぁ。」
 
 
 
暗い夜の山道を、ゆっくり上っていく。
 
民家もなくなり、車も通らないので、とても静かだった。
 
 
 
ガサガサッ!!
 
 
 
突然、すぐそばの草むらで、何かが動いた。
 
 
 
ビクッ!(゚ロ゚;)!?
 
 
 
 
姿はよく見えなかったけど、遠ざかっていくその何かは、
 
鹿だと思われる。
 
 
 
「あ~びっくりした。」(ビビッた。)
 
 
 
自転車は静かに進むので、鹿もそばに行くまで気づかないらしい。
 
 
「びっくりする度に、人間はビタミンCを1000mg消費しちゃうんだよなぁ。」
 
 
なんていう話を思い出しながら、ふと、最近見たニュースを思い出した。
 
 
 
"アラスカで、親子二人がツキノワグマに喰い殺される"
 
 
 
熊に食べられている最中、その子は母親に携帯で電話し、
 
最後のお別れをしたらしい。
 
 
 
「うわ~。ツキノワグマも、十分恐ろしいんだなぁ。」
 
 
 
北海道の旅では、ヒグマに遭遇しないかとドキドキしながら走っていたけど、
 
本州にいるツキノワグマも、なかなかコワいようだ。。。
 
 
 
 
「まさか、この辺でもツキノワグマが出たりして…。」
 
 
 
 
チラッとよぎったその不安が、山道を進むに連れて大きくなっていった。
 
 
 
"熊出没注意"の看板はなかった。
 
でも、冬眠前の熊が、餌を求めて活発に動いてるかもしれない。
 
もし熊に遭遇したらどうしよう。
 
熊は時速60kmで走れるらしい。
 
とても逃げきれない。
 
でも、坂道を下るように走るのは苦手らしい。
 
なら、この道を下るようにこいで逃げれば大丈夫だろう。
 
いや、後ろから襲われたらどうしよう。
 
そのときは、このガソリンをまいて、素早く火をつけて脅かして…。
 
襲われる前に、そんなにうまく動けるかな。
 
そのときは、この金剛杖を振り回して闘うか。
 
いや、熊の脂肪の厚さは10cm以上だから、こんな杖で殴っても効かないか。
 
ナイフはすぐ取り出せる位置にあるから、噛まれる瞬間に眉間に刺せれば、あるいは…。
 
そんなにうまく刺せるかな。
 
むしろガソリンをかけて…。
 
 
 
そんな緊急時シュミレーションをしながら、暗い山道を進む。
 
 
 
ガサガザッ!!
 
 
 
「うわっ!」(゚ロ゚;)!?
 
 
 
また鹿だった。今度ははっきり見えた。
 
 
 
「おどかすなよ~。」
 
 
 
またビタミンCが1000mg失われた。
 
 
 
木の影が黒い塊の様に見えて、なんとなく熊がうずくまっているような気がする。
 
 
 
完全にビビッていた。
 
 
 
 
峠が近づいてきた頃、舗装路が砂利道に変わった。
 
 
すると急に、動物園で嗅ぐような"動物臭"が鼻をついた。
 
 
 
「なんだこの臭い!?まさか、熊!?」
 
 
 
ビビった俺に、緊張が走る。
 
 
 
ガサガサッ!!
 
 
 
うわぉ!
 
 
草むらから激しい物音がして、また鹿が崖を走り去っていった。
 
 
ビタミンCが、ますます失われていく。
 
 
 
「鹿だらけだなコノヤロ~!」
 
 
 
熊じゃないことにほっとしつつ、鹿に驚かされることに腹を立てつつ、
 
暗い山道で、一人ドキドキ。
 
 
 
山道をこいで上る汗と、鹿にビビった冷や汗をかきながら、
 
30分ほどかけて、ようやく峠を越えた。
 
 
 
「あ~、やっと下り坂だ♪これでもう、熊には襲われないだろう。」
 
 
 
熊なんか全然いなかったのに、ほんとにほっとした。
 
 
 
それにしても、交通量の少ない山道というのは鹿だらけで、
 
峠を越えて下りだしたときは、5mくらい横を、鹿が4頭も併走して走ってたし、
 
民家が見えてからも、畑に鹿がいるのを見かけた。

 
よくわからないけど、鹿肉を食べたいと思った。
 
 
 
 
見えない(存在しない)熊の恐怖とお別れして、
 
道の駅「伊賀」に着いたのは、午後11時過ぎだった。
 
(手前1.5kmで、後輪がパンク。今回の旅2度目。)
 
 
 
夜の山道を走るのは、もうやめよう。
 
ビタミンCが足りなくなる。
 
 
【走行距離:97km】
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